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 表題のような論文がThe Informed Prescriber (正しい治療と薬の情報 Oct.2005 Vol.20 No10、147~150) に掲載されました。最近、インフルエンザに関する報道で「インフルエンザ脳症」という言葉が使われており、インフルエンザに罹ると脳症を起こすような表現はおかしいと思っておりました。論文を書かれた浜六郎先生は「インフルエンザ脳症」という用語は、インフルエンザの恐怖を人々に植え付けるため意図的に使用されているのではないかとの疑問を投げかけておられます。そこで、概要を紹介させていただきましょう。

 浜先生は先にタミフル脳症(突然死、異常行動死)について報告されましたが、その後、マスメディアには、タミフルとの因果関係を否定する様々な意見が掲載され、さらに患者の死因は「インフルエンザ脳症が原因」とする意見が根強く存在しています。
 先生は「インフルエンザ脳症」について、3つの問題点を指摘しておられます。
 第1は、厚生労働省が主催した症例対照研究班(佐藤班)の研究結果は非ステロイド解熱剤(NSAIDs)は関連が確認できなかったとしているが、一方オッズ比47.4(95%信頼区間下限3.29;p=0.00195)という強い関連があったこと。
 第2は、基礎研究の分野で感染症死亡に対するNSAIDsの悪影響が多数の動物実験で証明されていること、さらに、
 第3は、「インフルエンザ脳症」という用語が、インフルエンザの恐怖を人々に植え付けるために意図的に使用されているのではないかという疑惑です。
 ここで論文の内容を要約しますと、当初「インフルエンザ脳炎・脳症の臨床経過と解熱剤投与の関係に関する研究」が、なぜか、「インフルエンザ脳炎・脳症の発症および重症度に関する要因解明のためのケース・コントロール研究」に改められ、研究の名称から「解熱剤」の文字が消え、結果が3年以上たった現在でも公表されていないことです。
 佐藤班の研究では「インフルエンザ脳症」の原因に、非ステロイド抗炎症剤系解熱剤が考えられたが統計的には有意でなく、確定的な結果は得られなかったとしています。ところが、その元となったデータを浜先生が再解析したところ、「インフルエンザ脳症」として収集された死亡例に限って集計すると、オッズ比は47.4(p=0.0019)という強い関連を示しているのです。研究班は、死亡例に、後遺症も残らない軽症例や、軽症後遺症の症例を多数(死亡例の4.5倍)加え、class effect として解析すべきものを NSAIDs の薬品ごとに解析して、関連が認められないという結果を出しています。
 さらに9つの文献に記載されている15件の動物実験の結果を纏めて見ますと、微生物の感染を受けただけの場合は、162例中15例(9.3%)が死亡しただけですが、NSAIDs使用の場合は179例中83例(45.8%)が死亡し、オッズ比は10.00と高く、非ステロイド解熱剤がウイルス感染の死亡率を確実に高めることを示しておりました。
 かぜ脳症はインフルエンザ脳症よりはるかに数多く、脳症の危険性は、かぜとインフルエンザとの間に違いはありません。現在流行しているインフルエンザは普通の風邪よりもはるかに毒性が強いと思われていますがそれは間違いのようです。インフルエンザ以外の風邪などでも脳症は起きますし、むしろ、インフルエンザよりもインフルエンザ以外の風邪のほうが多いのです。それは以下の解析から明らかになりました。すなわち厚生省研究班の平成元年から八年までの報告書の内容が先生によって解析されました。それによりますと、発症例数は計498例で、インフルエンザ非流行期に発症した脳症が244例で全体の49%、インフルエンザ流行期でもインフルエンザ以外の感冒は発生するはずで、これを考慮すると、脳症全体の74%(約4分の3)は非インフルエンザで起きていたことになります。また1996年の厚生省研究班の報告書でもその比率は1:3でした。したがって感染症後脳症になる原因はインフルエンザだけでなくインフルエンザ以外の方が多いことは明らかです。これまで話題になったライ症候群と、インフルエンザとは、同じ概念で扱われるべきもので、日本の症例ではライ症候群より急性の経過をとり、より重篤な例が多かった点が異なるだけです。また、インフルエンザ脳症という用語が使われ始めたのは1997年以降です。
 感冒などウイルス感染症と後の脳症の大部分は実は薬剤によるものなのです。死亡するような重症例の大部分は非ステロイド抗炎症剤系解熱剤(NSAIDs)が原因薬物です。死亡しないが重い障害を残す脳症の大部分は、テオフィリン、抗ヒスタミン剤、去痰剤など、けいれん誘発剤が関係しています(抗ヒスタミン剤と去痰剤は低血糖を介して痙攣を誘発すます)。しかも、大部分は服薬不要だった薬剤なのです。したがって、これらを使用しないようにすれば、大部分の脳症は防止できたはずです。
 最後に、医療者は恐怖をあおるような用語「インフルエンザ脳症」は使うべきではありません。また風邪でもインフルエンザでも解熱剤の服用は禁忌とすべきでしょう。インフルエンザ脳症の主因がエヌセイドであることが、やがて疫学的解析で証明されることでしょう。

【転載元】
■「インフルエンザ脳症」という用語は不適切!
http://www2.incl.ne.jp/~horikosi/No231.htm

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