2009年11月5日11時53分  読売新聞

　英国のグラクソ・スミスクライン社は、ベルギーで実施した新型インフルエンザワクチンの臨床試験の結果、６１歳以上の高齢者も１回接種で高い免疫応答が得られたことを明らかにした。

　同社の新型ワクチンは来月以降、国内に輸入されることになっており、ワクチン接種回数の論議に影響を与えそうだ。

　同社によると、１８～８５歳の成人２４０人を対象に新型ワクチンを接種したところ、３週間後には１８～６０歳の９７・５％に免疫効果が見られた。６１～７０歳の８８％、７１歳以上の８６・７％でも効果が確認されたという。

　一方、スペインでは生後６～３６か月の小児を対象とした新型ワクチンの臨床試験を行っており、初期に実施した５１人全員が３週間後に高い免疫効果が確認されたという。

　同社の新型ワクチンは、ワクチンの効果を高める免疫補助剤が含まれている。厚生労働省は同社から３７００万人分（２回接種）を購入する契約を結んでおり、来年１月以降、高校生や６５歳以上の健康な高齢者に接種される。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091105-OYT1T00538.htm