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インフルエンザの予防 -うがいで効果期待-
インフルエンザの予防法の1つは、うがい。航空自衛隊航空医学実験隊(東京都)第4部航空衛生科の岩田雅史科長(細菌学)らは、紅茶にインフルエンザウイルスの感染を阻止する作用があることを突き止めた。その作用は、市販のうがい薬よりも強いという。
● ウイルスを洗い流す
インフルエンザは、くしゃみなどで飛まつしたウイルスから感染し、高熱や強いだるさ、関節痛を伴う。一般的な風邪より症状は重い。
インフルエンザの予防法の1つに、うがいがある。のどに付着したウイルスを洗い流すほかに、ウイルスが気管支や肺胞に入るのを防ぐ。流行期は、特に外出後などに、うがいは欠かせない。
岩田科長らは、かねてから紅茶によるうがいの効果に注目していたが、今回はインフルエンザウイルスに対する紅茶エキスの抗ウイルス作用を調べた。同時に、比較のため、市販のうがい薬の抗ウイルス作用も調べた。
方法は、紅茶にインフルエンザウイルスを5秒間混入したものを、MDCK細胞というイヌの腎臓(じんぞう)の培養細胞に感染させた。一方、同じく市販のうがい薬にインフルエンザウイルスを5秒間混入し、培養細胞に感染させ、双方のウイルス感染率を調べた。
「MDCK細胞は、インフルエンザウイルスの感染を調べるのに適した実験用培養細胞。5秒という混入時間は、ヒトがガラガラと1回うがいをする時間に合わせた」と岩田科長。
● 100%感染阻止
その結果、紅茶エキスは、紅茶の濃度が0.25%で、培養細胞内でのインフルエンザウイルスの感染を100%阻止した。
一方、うがい薬は、7種類試したものの、それぞれの説明書に書かれている希釈濃度で、培養細胞内のインフルエンザウイルスの感染を100%阻止したものはなかった。
「紅茶エキスが、インフルエンザウイルスの感染を抑えたのは、紅茶に含まれるティーフラビン・ジガレートの働き。ウイルスは、表面にスパイク(突起)を持っていて、細胞に吸着して侵入するが、ティーフラビン・ジガレートがこのスパイクにくっついて、ウイルスの細胞への吸着、侵入を邪魔し、感染を抑えたと考えられる」(岩田科長)。
今回の実験では、インフルエンザウイルスのうち、Aソ連型、A香港型、B型の3種類を使った。しかし、岩田科長は、紅茶エキスは、どの型のインフルエンザであっても、感染を抑えるだろうと言う。
実験で、インフルエンザウイルスの感染を100%阻止した紅茶エキスの濃度は0.25%だが、市販の紅茶の濃度は大体0.5%。同科長は、紅茶で毎日、5秒ほどガラガラとうがいをすれば、インフルエンザの感染は相当に防げる、と予測している。
【転載元】
■あなたの健康百科:紅茶に感染阻止する作用
http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/199801302.html