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毎日新聞 2009年12月26日 20時54分(最終更新 12月27日 0時12分)
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会部会は26日、輸入予定の海外2メーカーによる新型インフルエンザワクチンについて「承認して差し支えない」との結論をまとめた。28日から来年1月11日まで一般から意見募集したうえで上部組織で改めて審議し、長妻昭厚労相が決定する。承認されれば、2月上旬ごろから接種が可能になる。
輸入を予定しているのはグラクソ・スミスクライン(GSK、英国)とノバルティス(スイス)が製造するワクチン計9900万回分。両ワクチンとも国内産にはない免疫補助剤を使うなど製造法が異なる。承認に必要な国内臨床試験のデータなどはそろっていないが、厚労省は緊急性にかんがみて、薬事法に基づき手続きを簡略化した「特例承認」の初適用を検討している。
この日の議論では、GSKが100人、ノバルティスが200人に実施した国内臨床試験の中間報告について「国際基準を満たす有効性が確認された」との見解で一致。副作用も季節性インフルエンザのワクチンを超える危険はないと判断し、承認に問題はないと結論付けた。接種回数はGSK製が1回、ノバルティス製は18歳未満と50歳以上が2回、それ以外は1回で済む。
一方で、動物実験などで胎児への影響について懸念されるデータが一部にあり、慎重を期して妊婦には推奨しないことを決めた。さらに局所的な副作用が多く出ているため、基礎疾患のある人と小児へは慎重な接種を求めることとした。
また、GSKのワクチンによる動物を使った異常毒性試験で死亡例が出たことや、ノバルティスのワクチンで元になるウイルスで変異が確認されたことも報告され、メーカーに追加報告や情報提供を求めることを条件とした。
また塩野義製薬(大阪市)による新たなインフルエンザ治療薬「ペラミビル(商品名ラピアクタ)」の承認を決め、1月にも正式決定される。タミフル、リレンザと同じ仕組みで、国内メーカーによる初の治療薬となる。【清水健二、関東晋慈】
http://mainichi.jp/select/science/news/20091227k0000m040044000c.html