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感染症対策の専門医がインフルエンザワクチン接種に警鐘=ワールド・ブロガー協会第3回取材会で
調査データをふんだんに用い、ワクチンの無効性を説明する山本氏(左)と母里氏

 【PJニュース2009年10月13日】元国立公衆衛生院疫学部感染症室長の母里啓子(もり・ひろこ)氏と大阪赤十字病院小児科の山本英彦氏の2人の医師は10日、東京都内で開かれたワールド・ブロガー協会の第3回取材会で、政府による新型インフルエンザのワクチン接種推進策とマスコミの姿勢を批判した。
 19日から医療従事者を皮切りにワクチン接種が始まるだけに市民の関心は高く、60席の会場は事前予約で満員になった。

初めに山本医師が、すでに冬場を経験したオーストラリアの例から今回の新型インフルエンザの規模が小さい可能性を指摘。流行速度が2007年のときより遅く、死亡率は季節性と同水準であることをデータで示した。

米国ニューヨーク州の診断確定例820のうち死亡は2例だが、電話による推定罹患(りかん)者数は25万人。分母の違う数字を都合よく使い分けていると説明した。子供は重症化すると思われているが、メキシコの調査では致死率は大人の方が高い。

妊婦の入院率は4倍と高く、米国では2カ月間に6人が死亡と発表された。しかし、これは10万人に0.3人で率は低い。「そのために10万人にワクチンを打つのか」と提起した。

山本氏は「新型は基本的に恐れる必要はない。怖いのはデマ宣伝と、迎合する専門家。冷静に科学的な対応をすることが重要」との見解を示した。

母里医師は、ワクチンが国産と輸入で製法が違い、副作用情報も分けて集める必要を強調。「副作用被害の補償が議論されているが、要らないものをやらないでほしい」と訴えた。

母里氏は1970年代にワクチン接種地域と非接種地域の感染状況を比較した「前橋レポート」の調査にかかわり、ワクチンの無効性と副作用の危険性を明らかにした。これがきっかけとなり1994年、小中学校で感染を止める「学童防波堤論」が崩れた。

母里氏は「学校での義務接種が終わり、500万人分作っていたのが6万人分に落ち込んだ。老人施設での死亡が新聞記事に出始めたのは1997年ごろで、子供が脳炎・脳症で死ぬと言い始めたのもそのころ。ワクチン需要研究会という検討会があり、どう宣伝したら子供が打ってくれるか議論している。5年後の見直しで、65歳以上の公費負担よる予防接種が決まった」と経緯を説明した。

今年、製薬会社は季節性インフルエンザに対するワクチンを4000万人分作り、返品不可能で予約を取っているという。母里氏は、新型のウイルスが「感染症対策でなく、危機管理として輸入すべき」との桝添前厚労相の発言を問題視。厚労省の担当者が「使わないこともあり得る」と言ったことも明かした。

その上で、「この騒動に乗せられないよう、国民全体が考え直してほしい」と訴えた。

会場からの質問に答える形で母里氏は「インフルエンザはドル箱」と指摘。検査や予防接種、薬、マスク、アルコール消毒剤などでもうかる実態を説明した。

山本氏は19日から始まる接種を「1つの位置づけとしては人体実験」と指摘。「どんな副作用が出るか分からない。タミフルは安全と言うが、日本での臨床は1例しかない」と述べた。

これに関連し、母里氏は「世界の70%のタミフルは日本人が買わされてきた」と発言。「国内のワクチンメーカーは4社だが、規模は小さく、海外大手が日本の市場を狙っている。外国にとって4000万人が打ってくれたらいい市場だ。今がチャンスと思っているはず」と指摘した。

厚労相は輸入についてグラクソ・スミスクライン(英国)とノバルティス(スイス)の2社と交渉し、「免責条項」を入れる方向で検討。季節性と新型のワクチンの同時接種も認める方針を示している。母里氏は「民主党の医者議員もワクチンを推進しているから」と新政権の対応を不安視した。

マスコミの姿勢についても疑問を投げ掛けた。取材会当日の朝日新聞朝刊「私の視点」に母里氏の論稿が載った。「ワクチン接種は慎重期して」の題だが、出稿当初は「不要なワクチン勧めないで」だった。山本氏は報道の操作性に言及。「季節性インフルでも、毎年400~1000人亡くなっている」と指摘した。

会場からは生物兵器の可能性を尋ねる質問も。「メキシコでは、複数のウイルスのDNAが入ってたと聞くが、自然発生するのか」との問いに対し、山本氏は「最初、CDC(米国疾病予防管理センター)がやったのではと思ったが、分からない。米国では2年くらい前からA型でも型のはっきりしないものが3分の1くらいある。誰かがどこかで何かしたのか分かったら、ピュリツァー賞だ」と可能性を否定しなかった。【了】



元記事

http://news.livedoor.com/article/detail/4391955/
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