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新型インフルエンザについて書かれた読売新聞の科学コラムは、「インフルエンザは空気感染する」という、ちょっと怪しい話を伝えていた。それは間違いですというメールを送ったが返事はなく、当該記事も訂正されていない。世界1の読売新聞は間違いのひとつや2つでは微動だにしないのだろうか。
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マスコミは新型インフルエンザ一色になっていますが、その中でいち早くインフルエンザの感染の問題を取り上げた読売新聞の4月13日付科学コラムは、インフルエンザは空気感染するという、ちょっと怪しい話を伝えています。インフルエンザの流行に遭ったとき、感染の仕組みを知っておくことは多少とも役立つかもしれません。この機会に飛沫感染と空気感染の違いを知っておくのもよいかと思います。
『飛沫感染は、直径5μmより大きい飛沫粒子により感染を起こすもので、咳やくしゃみ、会話、気管吸引など、約1mの距離内で濃厚に感染を受ける可能性がある。飛沫感染を起こす微生物は、インフルエンザ菌、髄膜炎菌、ジフテリア菌、百日咳、ペスト菌、溶連菌、マイコプラズマ、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルスなどがある。
空気感染は、病原微生物を含む飛沫核が直径5μm以下と飛沫感染での飛沫核に比べて小さく、そのため長時間空中を浮遊し、空気の流れにより広く伝播されるのが特徴である。空気感染を起こす微生物は、麻疹ウイルス、水痘(帯状疱疹)ウイルス、結核菌がある』
以上は京大病院 ICTニュースからの引用です。ここにわかりやすく説明されているので、ご覧になることをお薦めします。
というわけで、インフルエンザは飛沫感染なのですが、飛沫感染については、
・特別な空調や換気は必要ない
・ドアは開けたままでよい
・患者の1m以内に接近する時は外科マスクを着用する
などとされているのに対し、空気感染に対しては、
・病室の陰圧空調維持
・排気に際し高性能フィルターの設置、
と、厳重な対策が必要であることがわかります。ただ空気感染する微生物は限定されています。
蛇足ながら、4月26日頃、読売新聞の「お問合せ」に、空気感染は間違いですという内容のメールを指定フォームに従って送ったのですが、30日現在、返事はなく、科学コラムの当該記事も訂正されていません。
間違った情報は記事という商品の瑕疵(かし)であり、すぐに訂正するのが当然と思うのですが、どうも読売新聞はそうではないようです。電機メーカーなどは商品に問題があると、連絡すれば翌日にも訪問してくれるのに比べ、非常に大きな差を感じます。発行部数世界1の読売新聞は間違いのひとつや2つでは微動だにしないのでしょうか。全く堂々とした態度です。それにしても1,000万人が間違った情報を受け取るのですけどね。
間違いを指摘したメールが担当まで届かなかったのか、あるいは届いていながら放置されたのか分かりませんが、新聞社としての機能に疑問が残ります。もちろん、間違いを書かれた担当記者、それをチェックできなかったデスクの学力と見識も含めてですが。
※5月2日14時45分、上記の読売新聞「科学コラム」(ウェブ版)の記事は訂正されました。読売新聞の担当者に筆者からのメールが遅れて届いたとのことです。
(筆者補記:5月2日17時29分)
元記事- - - - - - - - - - - - - -
http://www.news.janjan.jp/media/0904/0904292416/1.php
『飛沫感染は、直径5μmより大きい飛沫粒子により感染を起こすもので、咳やくしゃみ、会話、気管吸引など、約1mの距離内で濃厚に感染を受ける可能性がある。飛沫感染を起こす微生物は、インフルエンザ菌、髄膜炎菌、ジフテリア菌、百日咳、ペスト菌、溶連菌、マイコプラズマ、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルスなどがある。
空気感染は、病原微生物を含む飛沫核が直径5μm以下と飛沫感染での飛沫核に比べて小さく、そのため長時間空中を浮遊し、空気の流れにより広く伝播されるのが特徴である。空気感染を起こす微生物は、麻疹ウイルス、水痘(帯状疱疹)ウイルス、結核菌がある』
以上は京大病院 ICTニュースからの引用です。ここにわかりやすく説明されているので、ご覧になることをお薦めします。
というわけで、インフルエンザは飛沫感染なのですが、飛沫感染については、
・特別な空調や換気は必要ない
・ドアは開けたままでよい
・患者の1m以内に接近する時は外科マスクを着用する
などとされているのに対し、空気感染に対しては、
・病室の陰圧空調維持
・排気に際し高性能フィルターの設置、
と、厳重な対策が必要であることがわかります。ただ空気感染する微生物は限定されています。
蛇足ながら、4月26日頃、読売新聞の「お問合せ」に、空気感染は間違いですという内容のメールを指定フォームに従って送ったのですが、30日現在、返事はなく、科学コラムの当該記事も訂正されていません。
間違った情報は記事という商品の瑕疵(かし)であり、すぐに訂正するのが当然と思うのですが、どうも読売新聞はそうではないようです。電機メーカーなどは商品に問題があると、連絡すれば翌日にも訪問してくれるのに比べ、非常に大きな差を感じます。発行部数世界1の読売新聞は間違いのひとつや2つでは微動だにしないのでしょうか。全く堂々とした態度です。それにしても1,000万人が間違った情報を受け取るのですけどね。
間違いを指摘したメールが担当まで届かなかったのか、あるいは届いていながら放置されたのか分かりませんが、新聞社としての機能に疑問が残ります。もちろん、間違いを書かれた担当記者、それをチェックできなかったデスクの学力と見識も含めてですが。
※5月2日14時45分、上記の読売新聞「科学コラム」(ウェブ版)の記事は訂正されました。読売新聞の担当者に筆者からのメールが遅れて届いたとのことです。
(筆者補記:5月2日17時29分)
元記事- - - - - - - - - - - - - -
http://www.news.janjan.jp/media/0904/0904292416/1.php
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