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80歳代女性

・阪大微生物病研究会/HP02D(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
80歳代の女性。脳梗塞後で、肺炎を繰り返していた胃ろうのある患者。
11月25日午後5時、新型インフルエンザワクチン接種。接種前後で特に変わった状態は認められず、バイタルサインにも変化なし。11月26日37°C台の発熱あり。11月27日午前8時40分ごろ反応がなかったため、救急車を要請。救急隊到着時は既に心肺停止状態。午前9時30分頃死亡が確認。死後CTを実施したところ、比較的新しい脳梗塞を確認。

(2) 接種されたワクチンについて
微研 HP02D

(3) 接種時までの治療等の状況
脳梗塞後で意思疎通ができない方であり、胃ろうのある患者。肺炎を繰り返しており、1か月前に肺炎が軽快したとして退院していたが、寝たきりの状態で、主治医が月に2回往診にて病態を確認していた。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医は、剖検は行っていないがCTを行っており、比較的新しい脳梗塞が確認されたとのことであり、死亡の原因はこのためであるかもしれないが、ワクチンとの因果関係は不明としている。主治医は、死因は接種後に起こった脳梗塞か自然経過の呼吸不全が考えられ、ワクチンとの因果関係は全くなしとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
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80歳代男性

・阪大微生物病研究会/HP02C(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
80歳代の男性。肺炎にて入院加療中の患者。11月26日午前10時に新型インフルエンザワクチンを接種。11月27日朝は異常は認められなかったが、11月27日昼ごろから全身状態が悪化し、死亡。死因は不明。ご家族の同意が得られず剖検は実施せず。

(2) 接種されたワクチンについて
微研会 HP02C

(3) 接種時までの治療等の状況
9月27日に肺炎にて入院し、加療中。全身状態が悪く、胸水貯留、腹腔内節リンパ節多数の腫大、発熱、貧血(Hb6.5)あり、キャッスルマン病の疑いもあるが、診断は未確定。11月17日~26日まで肺炎の治療のため抗生剤、アセテート維持液点滴、去痰剤投与。全身状態が悪いこともあり、新型インフルエンザ感染予防のため、家族の了解を得てワクチン接種。

2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医)は、原疾患により全身状態の悪い患者であり、原疾患の影響が考えられるが、ワクチン接種後翌日朝までは異常なく経過していたため、ワクチン接種との関連について否定もできず、評価不能として報告したとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
60歳代男性

・化学及血清療法研究所/SL01A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
60歳代の男性。肺癌術後再発の患者。11月25日午後5時、新型インフルエンザワクチン接種。11月26日午後5時、呼吸困難感あり。意識レベルの低下(SpO2 36%、血圧 140 mmHg、JCSIII-300)を認め、鼻孔より吸引にて多量の血液を吸引。挿管・吸引を行うも、心停止。2分間の心肺蘇生にて一時的に回復。気管挿管、人工呼吸器装着し小康状態を保っていたが、午後11時頃より再び出血。気管支鏡下にて吸引を行ったが出血が多く換気ができず再び心停止。心肺蘇生を行ったが11月27日午前0時24分に死亡確認。
 
(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL01A

(3) 接種時までの治療等の状況
術後の肺癌再発の診断を受け、2次化学療法目的にて入院中。入院時より、血痰あり。11月24日よりドセタキセル、テガフール・ギメラシル・オテラシル配合剤投与。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医)は、原因は腫瘍からの出血による気道閉塞と考えられ、ワクチン接種との因果関係を関連無しとしている。ワクチン接種24時間以内に発生したことから報告したとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf

60歳代男性

・化学及血清療法研究所/SL02A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
60歳代の男性。8年前に胃癌にて胃全摘。食欲不振、低蛋白症にて入院中であった。11月17日午後2時、ワクチン接種。11月22日より、37°C台の発熱、徐々に呼吸状態悪化。11月24日、胸部CTにて肺炎と診断し、抗生剤等を投与して経過を見たが、11月27日午前2時50分死亡。後に喀痰培養検査より肺炎の原因菌と考えられるMRSAが検出された。
(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL02A
(3) 接種時までの治療等の状況
8年前に胃全摘(胃癌)したことに起因すると考えられる食欲不振、重度の低蛋白症で高カロリー輸液にて加療中であった。入院前と入院後に肺炎を罹患し、完治した既往があるが、ワクチン接種前に呼吸器疾患は認められなかった。
 
2.ワクチン接種との因果関係
主治医は、喀痰培養検査にてMRSAが検出されたことからMRSA肺炎による死亡と考えており、MRSA肺炎の発症とワクチン接種との因果関係は無い可能性が高いとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1209-02.pdf
90歳代男性

・デンカ生研/S1-A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
90歳代の男性。心不全、低血圧、認知症を基礎疾患とし、特別養護老人ホームに入居中の患者。11月26日午後1時55分、新型インフルエンザワクチンを接種。11月27日午前3時15分の巡回時に呼吸停止の状態で発見。検死の結果、死亡推定時刻は午前2時、死因は虚血性心疾患と診断。

(2) 接種されたワクチンについて
デンカ S1-A

(3) 接種時までの治療等の状況
心不全、低血圧にて内服治療中であったが、いずれの症状も安定していた。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医)は、ワクチン接種から呼吸停止まで時間が経過しているため、ワクチン接種との因果関係を評価不能としている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
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