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30歳代男性

・化学及血清療法研究所/SL02A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
30歳代の男性。心筋梗塞の患者。11月26日午前11時頃、新型インフルエンザワクチンを接種。接種当日は異常なし。11月28日頃から頭痛があり、29 日に全身がだるいという訴えあり。頭痛は、ニトログリセリンテープ剤の副作用で生じている可能性があったため、使用中止するも頭痛は継続。11月30日、呼吸が早くなったとのことで来院。血圧70程度、脈拍140、不穏状態となり、その後、急な経過をたどり、ショック状態に陥る。除細動、心肺蘇生を行うも死亡。死因は急性心筋梗塞と推察。

(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL02A

(3) 接種時までの治療等の状況
11 月初旬に近医より、心筋梗塞で紹介来院。冠動脈の狭窄(3 枝病変)が認められ、近日中に手術を予定していたが、症状は安定していた。接種前から胸痛があり、ニトログリセリンテープ剤を処方している。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医・接種医)は、年齢としては若いが、心筋梗塞が3枝病変であり、発熱等による死亡の可能性もあったとしている。死亡した原因として持病の心筋梗塞の可能性があるが、心筋梗塞の症状が安定していたことから、ワクチン接種との因果関係は不明としている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
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60歳代女性

・化学及血清療法研究所/SL02A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
60歳代の女性。成人スティル病の基礎疾患があり、免疫抑制剤を使用している患者。11月12日、新型インフルエンザワクチン接種。翌13日状態の安定を見て退院。11月27日に呼吸器症状として息苦しさを訴え救急受診した。心電図で単発性の心室性期外収縮を認めたが、胸部CTにて胸水以外には異常はなく、心エコーも異常なし。肝障害、CRPの上昇があったが、原疾患の増悪とみてステロイド投与。11月29日午前1時20分、突然の心肺停止。モニター波形を確認し、致死性不整脈にて死亡と診断。

(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL02A

(3) 接種時までの治療等の状況
数年前に成人スティル病を罹患。免疫抑制剤で治療し、状態は安定していた。もともと不整脈は認めていない。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医)は、原疾患の可能性も考えられ、ワクチン接種との関係は不明としている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
80歳代女性

・阪大微生物病研究会/HP02C(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1)  事例
80歳代の男性。基礎疾患に肺気腫がある患者。
11月17日午前11時にワクチン接種。接種3日後の11月20日午後より、おむつをしていないと困るほど頻回の下血あり。11月24日来院時の検査にて貧血をきたしており、種々の検査により出血性大腸炎の診断にて直ちに救急センターに搬送。搬送先にて抗生剤点滴、輸液負荷による加療を行うも、11月27日午前5時、死亡された。内視鏡検査により死因は虚血性大腸炎によるものと考えられている。
(2) 接種されたワクチンについて
微研会 HP02C
(3) 接種時までの治療等の状況
肺気腫にて気管支喘息の治療中であったが、接種時の症状は安定していた。

2.ワクチン接種との因果関係
主治医は、基礎疾患からは出血性大腸炎の発症は考えにくく、ワクチン接種との関係は否定できないとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1209-02.pdf
70歳代男性

・化学及血清療法研究所/SL03A(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1) 事例
70歳代の男性。慢性心不全、不整脈、多発性脳梗塞、前立腺癌、高血圧の患者。通院中の安静時12誘導心電図でST変化も認められていた。11月27日新型インフルエンザワクチンを接種。接種2日後の11月29日朝より、気分不良を訴えていたが、同日12時50分、会話中に突然倒れ、救急車にて13時10分に病院に到着した時は心肺停止状態。一時、心拍が戻ったが、14時28分に死亡を確認。

(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL03A        

(3) 接種時までの治療等の状況
接種当日の状況に著変は認められなかった。心疾患、多発性脳梗塞、前立腺癌、高血圧症の既往・合併を有する患者である。
 
2.ワクチン接種との因果関係
報告医(主治医)は、死亡は急性心臓疾患としており、経過等から急性心筋梗塞が最も疑われるとしている。既往症から心筋梗塞が発症してもおかしくない状態及び検査所見であったことから、ワクチン接種との関連はなしとしている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1204-05.pdf
60歳代男性

・化学及血清療法研究所/SL04B(接種ワクチンメーカー/ロット番号)

1.報告内容
(1) 事例
60歳代の男性。慢性心不全、陳旧性心筋梗塞、糖尿病で入院中の患者。11月24日新型インフルエンザワクチンを接種。11月27日午前5時頃、トイレに行くのを看護師が見ているが、特に問題は無かった。午前7時にベッド上にて心肺停止状態で発見。死因は、不整脈もしくは冠動脈塞栓によるものと推察。
(2) 接種されたワクチンについて
化血研 SL04B       
(3) 接種時までの治療等の状況
慢性心不全、陳旧性心筋梗塞、糖尿病で入院中であり、重症の冠動脈3枝病変が疑われていた。血糖コントロールは良好であった。11月10日、クレアチニン0.87、血中窒素22。トレッドミル負荷心電図で虚血陽性と判定あり。心臓リハビリ中の心電図では不整脈は認めていなかった。
 
2.ワクチン接種との因果関係
主治医は、急性心筋梗塞と心室細動の可能性もあり、ワクチン接種との因果関係は評価不能としている。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1209-02.pdf
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